信長公記は、信長も小姓衆も最初は下々の喧嘩だと思ったが、鬨の声とともに鉄砲が撃ち込まれたので「謀叛か」と尋ね、森乱が「明智の者と見えます」と答えると「是非に及ばず」と仰せになった、と記す。会話の再現は信長公記(B)の単独の記述で、同時代の一次史料での裏付けは取得できていないため、会話の部分は推定として扱った。
原文 AI作成
旣 信長公御座所 本能寺取卷勢衆五方より亂れ入也 信長も御小姓衆も當座之喧嘩を下〱之者共仕出し候と被思食候之處一向さはなくときの聲を上御殿へ鐵炮を打入候是は謀叛歟如何成者之企そと 御諚之處に森乱申樣に 明智か者と見え申候と言上候へは不及是非と 上意候
書き下し AI作成
既に、信長公御座所、本能寺取り巻く勢衆、五方より乱れ入るなり。信長も御小姓衆も、当座の喧嘩を下々の者ども仕出し候と思し召され候ところ、一向さはなく、ときの声を上げ、御殿へ鉄炮を打ち入れ候。「これは謀叛か、いかなる者の企てぞ」と御諚のところに、森乱申すやう、「明智が者と見え申し候」と言上候へば、「是非に及ばず」と上意候。
現代語訳 AI作成
そのときすでに、信長公の御座所である本能寺を取り巻いた軍勢が、五方から乱れ入った。信長も小姓衆も、はじめは下々の者が起こした喧嘩だろうとお思いになったが、まったくそうではなく、鬨の声をあげ、御殿へ鉄砲を撃ち込んできた。「これは謀叛か。どういう者の企てか」とお尋ねになると、森乱が「明智の者と見えます」と申し上げた。すると(信長は)「是非に及ばず」と仰せになった。